今回は1998年の5月に発売された6月号(No.5)です。表紙は、ハンドメイドミノーのパイオニアとも言うべき泉和摩氏の『ハンクル』が、新緑をイメージしたライトグリーンのバックに調和しています。『実績ルアー誕生秘話』のコーナーでは、ハンクルの象徴とも言うべき横アイとセルロースセメントを採用した理由など、名品誕生の裏側が泉氏本人の文で綴られています。
特集は『渓流のスピナーテクニック』。スピナーの基本的な使い方からシングルフックへの改造法、また人気アイテムの紹介コーナーまで、温故知新のルアーを徹底解説。注目記事は『サクラ舞う 赤川の春』。記念すべき本誌初のサクラマス取材で、当日は吹雪が舞う過酷なコンディションでした。アングラーは、山形市内でプロショップを営んでいた鈴木尚次氏。名品『レッドリバースプーン』の作者でもあり、山形のサクラマス釣りのパイオニアでもあります。
その他、佐藤好洋氏による『高原川42cmの大イワナ』や「キクチミノー」の菊池篤博氏による「芦ノ湖 シェードのブラウンを釣る!!」など。モノクロ連載『湖でミノーイングを始めた人たち』では、「ムラセミノー」の村瀬達也氏も登場しており、ルアーアングラーには盛りだくさんの充実した内容となっています。サクラマス釣りと湖のミノーイング……、新しさと伝統の釣りが同居した一冊でした。
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